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SILVER は雑誌（プリント）、デジタル、イベントの 3 つの柱からなる東京発のインターナショナルマガジンです。雑誌の 3 月、9 月はファッション特集号。6 月、12 月はライフスタイルとプロダクトの特集号になります
Modern + Craftsmanship
多くの衣服や雑貨など、それなりに良いモノが安く手に入るようになった今日。
社会の進化としてそれは良いことだし、生活する上ではそれで何も問題はない。
でも、それだけでは何か足りない。物理的には生きていけるけれども、どこか満たされない。
人間には心を動かしてくれるもモノが必要だ。
記憶に残るものや、尊敬できるモノ。
愛着を持って大切にできるモノと過ごしたい。
現代において、それはどういうモノなのか?
心地良い刺激がある、時代の空気に合った、
モダンでデザインのいいもの。
つくりが良くて、長く着られる、作り手の心意気を感じる
クラフツマンシップのあるもの。
モダン + クラフツマンシップ
本号は、そんなファッションとものづくりの
本質を探す旅です。
100年以上前に作られたテーブルクロスや麻袋、ヴィクトリアンスタイルのベッドシーツなど世界中のユニークなアンティーク生地に新たな命を吹き込むNY発のブランド、ボーディ。様々な歴史や文化の匂いが強く感じられるテキスタイルがこうして生まれ変わるのは、デザイナーのエミリーの確固たるモダンな感性と、それを支えるブランドの職人技術の絶妙なバランスがあるからだ。
トラッドなテーラードスタイルとユースカルチャーの融合というブランドアイデンティティそのものが、ラフ シモンズのモダンクラフツマンシップではないだろうか。ワンピースのように裾が長く、大ぶりな編み目と黒の部分配色、コサージュのディテールが高度な職人の技を感じさせるニットだが、あえて首元や袖を切りっぱなしにするというアイディアがラフ シモンズらしいモダンさを感じさせる。
本誌でも特集企画を組んでいるモダンクラフツマンシップの象徴、エルメス。このカシミア100%のインターシャニットは、メゾンの職人技術が光るレザーステッチのアーガイル柄がユーカリ色のボディと鮮やかなコントラストを生んでいる。“セリエ・ステッチ”と呼ばれる鞍や革製品に取り入れている技法を彷彿とさせるステッチが、エルメスのルーツを物語っている。
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